誉田哲也「あなたが愛した記憶」

読書感想

 

興信所を営む曽根崎栄治のもとに女子高生・村川民代が現れる。しかも民代は栄治の娘だと主張するのだった。そして民代の依頼は二人の人物を探し出すこと。

納得できないまでも明確に否定できずにいる栄治は二人の人物を探すために調査を開始する。調査を進める中で連続殺人事件との関連性をほのめかす民代。

村川民代は本当に栄治の娘なのか。そして連続殺人事件との関係は。

民代の母・真弓が栄治に残したカセットテープには信じられない真実が語られていた。

 

最初の意外な依頼からスリリングな展開への流れが滑らかでほとんど一気読みできる作品でした。内容はちょっと気に入る人と気に入らない人にはっきり分かれそうなんだけど私はこういう話は好きでした。ちょっとドキッとする本当にありそうでなさろうなところがいいです。

タイトル「あなたが愛した記憶」を見たときに、昔の記憶を引きづっている話かと思ったのですが全然違いました。記憶、魂がこの作品のようであったら、そんなことを考えると今の「生」がなんなのかと感じます。

物語の最後に栄治は殺人犯になるのですが、とてもつらかっただろうなと伝わってきます。もっと違う形に話を展開することはできただろうに。

作者は何を伝えた方のだろう。一度聞けるものなら聞いてみたいですね。

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