DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルールレビュー

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DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルールを読みました。ツイッターで流れてきて面白そうだと興味をもったのがきっかけでした。

簡単に要約すると健康・時間・お金の使い方を各々に最適化して死ぬときにはお金はゼロが望ましいというものです。本書にもありますが実際に死ぬときにお金をゼロにすることは難しいがそういった思考で考えることで人生を有意義に過ごしていけるということでした。

メモを取りながら読んだのですが概ねセミリタイアを考えていることと似ています。だからすごく目新しいことが書いてあるかと言われるとそうではありませんがそれでも読んで損はないと書籍だと感じました。

いくつか気に留めたことがあるので紹介しながら私自身の考えも書いていきたいと思います。

人生で一番大切なのは思い出作り

しょっぱなから出てきますが「思い出」こそが人生を豊かにし続けることがえきるというものです。詳細は本書に譲りますが昔の写真や映像をみて懐かしさも含めてその時の楽しい記憶がよみがえることがありますよね。

もしその記憶が誰かと共有しているものならお互いに話し合って楽しむことができるでしょう。自分の大切な誰かとそういった共有できる思い出があればあるほど人生の幸福度は増すということみたいですね。

本書では思い出の配当と読んでいますね。

これは私にも当てはまりますし多くの人に当てはまるのではないでしょか。このことを考えた時に自分が子供の頃も両親や兄弟と楽しく過ごした記憶はいつまでも色あせないと感じます。

また結婚してからも思い出はやはり自分の心を豊かにしてくれて楽しさを復活させてくれています。

多くの人は自分に必要なお金の量を計算したことがない

セミリタイア思考の人ならばおそらく考えられないであろうことですが、たしかに周りの知人をみてもそういったことを計算したことがある人はいないように感じます。

身近な老人(70~90歳)にしても数千万の資産があるようですが私はその年齢でそこまでのお金は必要ないというか勿体ないと考えています。本書にもありますが死ぬときにお金が余り過ぎる人は働き過ぎたということです。

働き過ぎるということは仕事に使った時間で他のその時にしかできない経験を捨ててしまったということになります。

この考え方は私もセミリタイアしてからよく感じることです。将来的な経済不安もたしかにありますが懸念し過ぎてお金を貯めすぎることで人生を楽しめていない機会を増やすことにもなりますよね。

オールオアナッシング(0か1・白か黒)ではなく中間のバランスが良い状態を見つけることが大事だと思います。

そこそこに働いてお金を貯めて、そこそこにその時にしかできない経験をする。この「そこそこ」というのが人によって違うということですね。

お金を得るという仕事は自動運転モードになりやすくやめられない

世間的に目に見えるお金を得るという仕事は慣性的になりやすくやめるタイミングがわからないということです。これもそうだなと思いました。

仕事を辞めるにしても将来不安を払拭できるような状態であれば問題ないかもしれませんがそれ以上に仕事をしているステータスが何十年も続いてしまうとその状態がさも当然であるように感じることでしょう。

だからよっぽど何かのきっかけがないと辞めるという踏ん切りがつかないかもしれません。セミリタイアする理由はいろいろとあるでしょうが、仕事が嫌い、人間関係の悩みがもっとも多いでしょうか。

私がセミリタイアした理由は仕事をやり切った感があったことと残り時間を考えると自分の時間をもっと増やしたかったからです。

健康・時間・お金のバランスを考えて生きる

本書ではこの3つのことの優先順位は健康>時間>お金となっています。これは私も同意です。健康でなければ時間とお金を使えないんですよね。次に時間ですが人間は必ず死にますからお金よりも大切です。

お金というのはとても大切な要素のひとつではありますが健康や時間に比べると本当に些細な要素だととも言えます。

人間の体は年齢を重ねるほどに間違いなく衰えます。昔の感覚を引きずり老後も同じことができると考えるのは完全に間違いです。

健康・時間・お金のバランスを考えて人生の黄金期を設定するのはとても良いだと思います。私の人生の黄金期についてはこちらの記事をご覧ください。(執筆中、しばらくお待ちください)

人生の黄金期を味わい尽くしたい
あなたの人生の黄金期はいつですか?「それは今」と答えることもできますが人生の黄金期を迎えるには健康・時間・お金がバランスよく整っていないと厳しいと考えています。-20代30代40代50代60代70代健康◎◎○△△×時間◎◎...

お金の価値は加齢とともに低下する

年を取れば取るほどお金の価値は低下するというのは結局健康と時間が残り少なくなってきているから、お金を使うタイミングが残り少なくなってしまうということですね。

本書に出てくる死ぬ前に後悔することトップ2は「もっと自分に忠実に生きればよかった」「働きすぎなかったらよかった」というものでした。

お金の価値の低下は私も感じていたことで以前にも記事にしていました。

死ぬ前に後悔することについても「セミリタイアへ私の背中をおした2冊」という記事で書いていますのでよかったら読んでみてください。

資産を減らすタイミングを決める

それではいつぐらいからが資産を減らすタイミングとして最適なのかは健康・時間・お金のことを考えると45~60歳と考えられているようです。上記の私の人生の黄金期の記事にもありますが私は55歳からの取り崩しを考えています。

なお本書では資産運用については詳細に書かれているわけではありませんが株式や債券で運用する前提のようです。

インデックス投資の出口戦略として4%ルールがよく用いられます。年間生活費の25倍の資産があればリタイアできるというものですね。

本書では死ぬまでに必要なお金として「(年間生活費×人生の残り年数)×0.7」という計算式を示していました。

私の例で計算してみると次のようになります。

(年間生活費240万×人生の残り年数50年)×0.7=8400万

この公式によると私が50歳の時に8400万あれば大丈夫ということになります。かなりの大金ですよね。しかし日本では公的年金がありますが65歳から100歳までの35年支給されたとして考えてみましょう。

おそらく夫婦合わせて年120万ぐらいですから35年で4200万です。差し引きすると50歳で4200万の資産があればいいということになりますね。

私のシミュレーションとしては55歳で5000万の資産からの取り崩しを考えているのでかなり余裕はあるかなと考えています。

また老後に医療費が大きな経済的な負担になるのではと考えている人もいると思いますが70歳以降では医療費も含めてそれまでよりもお金を使わなくなるという傾向があるようです。

日本では高額療養費制度がありますから医療費の心配もほとんどしていません。制度が変わる可能性もありますがその時はその時で対応するしかありません。考えても仕方がないリスクは限りなくありますが考えるだけ無駄だと思います。

DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルールを読み終えて

冒頭にも書きましたが特に目新しい知識というのはありませんでしたが、人生を有意義に過ごすことを考えていったらだいたい同じような結論になるのかなと感じました。

ひとつ気になったのは「ポジティブな経験を最大化するにはある程度のお金が必要(お金がなくてもできるけど)」というものです。

この「ある程度のお金」という部分ですね。本書を読む限りこのある程度のお金というのは少なくとも数千万という想定ではないだろうかと感じました。

だからセミリタイア間近やセミリタイアしている人が読むとそうだそうだといった賛同の声が多いと感じますが、資産規模が少ない人が読むとやっぱりお金がないといけないなとか書いてることはわかるけどみたいなもやもや感があると思いました。

それでも人生を最適化する考え方としては参考になると思います。

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この記事を書いた人
クロスパール

セミリタイアして関西から鳥取に移住しました。インデックス投資・日本個別株とアルバイトをしながらのんびりと暮らしています。自己紹介は「クロスパール」をクリックで。

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コメント

  1. deds より:

    ある程度のお金がなきゃセミリタイアすることすらできなんだからさ
    お金を汚い物といいすぎたかもしれんね。

    • dedsさん
      セミリタイアに限らず、実際お金がないと何にもできないからもっと真摯に向かい合った方がいいですよね。

      • ヒロヒロ より:

        こんにちは^_^

        思い出大切ですよね!僕もアーリーリタイア思考があるのですが、計算が狂って、人生最後の数年間は生活保護に頼らざる得ない場合もあるのではないかと考えています。もちろん、最後の生活保護の数年間は厳しいと思っていますが、その前の数十年が自分の納得のいくように生きれたなら、その人生はその人にとって良かったのではないかと思います^_^

        いつも思うのですが、クロスパールさんの文章って、理路整然としていてとても綺麗ですね^_^

        • ヒロヒロさん
          70歳や80歳になったときのことを考えてお金がどうこうと心配するのは無駄だと思うんですよね。
          その時はその時で考えればいいし、それまでお金と真摯に向き合っていれば困ることはないような気がします。
          文章ほめていただき、ありがとうございます。
          とてもうれしいです。

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