「FIRE」について考える7つの論点を考察

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トウシル記事に「FIRE」について考える7つの論点」というものが掲載されていました。

「FIRE」について考える7つの論点

読んでみてFIRE・セミリタイアについて幅広くふれていると感じたので少し考察してみたいと思います。

最初に、FIREに憧れる投資家がいると聞いたときに、率直に思ったのは、「そんなに仕事がつまらないのでは、大変だろうな」ということだった。

https://media.rakuten-sec.net/articles/-/32940

これは同意もありますが反論もあります。同意する部分では仕事は面白い、楽しいこともあるということですね。私自身も仕事はそういった部分をたくさん感じることがありました。現在はアルバイトをしていますがお金を得るという目的もあるけどやっぱり面白い、楽しいから続けていけるんだと考えています。

他方、反論としては面白い、楽しいと感じる仕事でもどうしても限度があり、自分ではどうしようもできない部分が存在することですね。特にサラリーマンという雇用労働者になると自分の裁量でできることはある程度は増えますが、その後はどうやってもできないことが明確化されてしまうでしょう。

例えば経営方針はその最たるものだと考えています。雇用労働者である限り意見は進言できても決定することはできないですからね。

つまり仕事は面白い、楽しいものと感じている人であってもできない事へのストレスが大きくなってしまうということなんじゃないでしょうか。他の人はどうかわかりませんが私がセミリタイアした理由のひとつでもあります。

FIRE・セミリタイアが流行る背景として次のようなことが挙げられてました。

仕事に夢を持ちにくくなったことで、せめて金融資産にあって、安心できる金額を早く作りたいと思う若者が増えた

https://media.rakuten-sec.net/articles/-/32940

これも一因としてあるとは思いますが私は多様な生き方や価値観の情報が得られやすくなったことで仕事以外でやりたいことが増えたからその為に時間を確保する必要が出てきたからだと思うんですよね。

私は今年50歳ですが20代30代の時にFIRE・セミリタイアという概念はまったくありませんでした。ネットの普及の影響が大きいですが多様な生き方や価値観があることを知ってしまったら自分もそういう人生を歩みたいと感じるのは自然な流れだと感じます。

経済的な自立を達成していると、嫌な仕事をしなくてもよくなるし、会社や上司に率直な意見を言いやすくなるという面がある

https://media.rakuten-sec.net/articles/-/32940

これはそうでしょうね。私も同じように感じています。性格にもよりますが自分の気持ちに素直になれることはメリットだと思います。

年間生活費の「25倍」を達成したら、一応のFIRE達成

https://media.rakuten-sec.net/articles/-/32940

同意です。付け加えるなら50歳以降なら年間生活費の「20倍」でも問題ないと感じています。65歳からの年金支給を考えると大丈夫じゃないでしょうか。

年間生活費240万の場合でシミュレーションすると次のようになります。

出典:https://saison-am-lifeplan.milize.com/asset/top

年金支給が開始されると資産の取り崩しは少なくなりますから余裕は生まれますね。

「内外の株式のインデックス・ファンドに100%投資して、実質年率4%」というくらいに考えておくことが、現実的だ。もちろん、18年の中には、相当の下げ相場もあることを覚悟しなければならない

https://media.rakuten-sec.net/articles/-/32940

インデックス投資をする上で覚えておきたいことですね。相当の下げ相場が自分の資産形成のどの時期にくるのかによって継続できるかどうか分かれ目になりそうですが、私的には30年平均リターン4%は堅いのではないかと考えています。

資産形成時も資産取り崩し時期も4%という数字は意識していいと思います。

「早期リタイア」が前提のFIREではあるが、取り崩しの考え方は、資産額から最晩年に持っていたい金額を差し引いて、これを平均余命に10年程度余裕を持たせた数字で割り算して、年間に取り崩していい金額の上限を決めるのが分かりやすい

https://media.rakuten-sec.net/articles/-/32940

こういうのもひとつの決め方ですよね。平均寿命は男性81歳、女性87歳みたいなので10年程度余裕を持たせるとした場合は女性の場合はほぼ100歳を目安に考えるといいことになります。

一応我が家のお金のプランは100歳を目処に考えています。

若いビジネスパーソンがFIREを目指すとした場合に、心配なのは、自分の人的資本に対する過小投資の可能性だ。知識、経験、人間関係など、将来の自分の価値を高める投資になり得るものの獲得には、時間や努力の投入だけでなく、お金もそれなりに必要だ

https://media.rakuten-sec.net/articles/-/32940

お金を使ったから人的資本が増えるかどうかは微妙だと考えていますが、少なくとも私の経験で言うと若い頃にバカみたいに自分の楽しみに、友人との付き合いにお金を使ったことは良かったなと感じています。

振り返るとあの時にしかできなかったことにお金を使うのは自分にとってとても貴重な財産になっています。金銭的な損失もありますがそれを差し引いても経験という価値あるものを得たという気持ちが強いです。

ただ明らかに無駄だったということもあるのでその辺は個々に見極めが必要でしょうね。若い頃の私はそういうのは全然できませんでしたが豊富な情報を得ることができる今の若者なら可能なのかもしれませんね。

最後には次のような文章で締めくくっています。

もちろん貯蓄と投資も大事なので、最適なバランスを見つけて欲しい

https://media.rakuten-sec.net/articles/-/32940

すべてはこれに尽きるんですけど、最適なバランスっていうのがとても難しいと思うんですよね。また最適なバランスは時と共に変化します。

だから年1回ぐらいは最適なバランスになっているかなという確認はした方がいいと考えています。

コメント

  1. Tochi より:

    見事にまとまっていて面白かったです!

    ネタ元の記事の経歴を見てみたのですが、大手ばかりを12回も転職された方みたいですね。転職回数からしたらかなり変わってるし、優秀なんだろうし、そりゃ仕事が楽しいんだろうな、とか勝手にひがんでみました(笑)

    話は変わりますが、何年も前に自分がFXでハイリスクな博打ばかりやっていたブログに「米株をやったらいいですよ」的なコメントを頂いたかと思います。実はそのコメントがずっと気になっていて、一昨年くらいから実際に始めて紆余曲折がありながらも現在では米株メインで当時とは比べ物にならない位心穏やかに投資ができております。
    (既にお忘れかとも思いますが、)的確なアドバイスを頂きどうもありがとうございました。

    • Tochiさん
      ある程度自分がやりたいようにできないと仕事は楽しくないので、その為には優秀ってことはアドバンテージがありますね。

      はっきりとは覚えていませんが「先進国株式インデックス主体の資産運用」を取り入れてみてはどうですか、みたいな感じのコメントだったと思います。
      今は相場状況も良いのでいい感じのタイミングで入れて良かったですよね。
      良い時も悪い時もあるのが相場ですがお互いうまく運用できるようにしていきたいですね(^^)

  2. 見知らぬ男 より:

    経済が低迷しているので、安月給で60歳まで会社で働け。
    その後は定年再雇用で給料半分で65歳まで働け。
    更に70歳まで働け。
    70歳まで働いても生活できるだけの年金は払わんよ。

    国から、こう言われて、仕事や自分の将来に希望を持ている人は、そういないでしょう。
    ましてや、勤め先の会社だって、どうなるかなんて分かりません。

    そんな時代に、Financial Independenceを目指すのは自然なことだと思います。
    今は投資環境が充実しているので、若いときから節約して、投資に励めば、FIはそう困難な道では無いと思います。

    • 見知らぬ男さん
      >若いときから節約して、投資に励めば、FIはそう困難な道では無い
      これは同感です。

      ただ現実問題としてどれだけの人がFIを目指すのかは疑問ですね。
      そういった概念がない所からどうやったら気づけるかですね。

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