浦賀和宏「彼女の血が溶けてゆく」

読書感想

浦賀和宏さんの作品を読んだのはこれが2冊目です。1冊目は「彼女は存在しない」を読んだのですがこちらは当時ポップが立っており書店のおすすめとしてあったので手に取ってみました。「彼女は存在しない」というタイトルからおおよその展開は予想していましたが外れることもなくあまりおもしろい作品とは感じませんでした。

このおもしろくないというのは経験的にこんな感じなのかなと先を読むことができてしまったためです。ある程度読書量が増えてくるとそういうことがたまにあるんですよね。だからこの手の小説をあまり読まれていない方はおもしろと感じる要素はあります。

 

 

今回の作品「彼女の血が溶けてゆく」は本の裏表紙にあるあらすじがおもしろそうだなと感じたことと浦賀和宏さんの本を読んでみたいと思ったことからでした。「彼女は存在しない」を読んだときに何かひっかかるものがあったのかもしれません。

早速感想を述べさせてもらうと「非常におもしろい」です。もしまだ読んでいない方がいるならぜひともおすすめしたい作品です。

 

 



 

「彼女の血が溶けてゆく」の簡単なあらすじ

「彼女の血が溶けてゆく」という自然と血が溶けるという溶血というものが最初のポイントになっています。この溶血の症状から一人の女性が死亡してしまうのですが医療ミスと訴えられることになります。訴えられた前妻・聡美の無実を晴らすべくフリーライター桑原銀次郎が取材をしていきます。

死亡した女性・綿貫愛の人間関係を調べていくうちにどんどんと明らかになってくる真実。しかし真の真実にたどり着くまでには二転三転して話の内容に引き込まれていきます。最後の真実が明らかになったとき銀次郎は何を感じたのか。

 

もっと浦賀和宏さんの作品を読みたいと思える代表作

小説って内容がとても重要なんだけど、自分の好みの内容のものはとてもおもしろく感じるものなんです。今回は医療ミステリーになりますが専門用語はたいしてわかりませんが雰囲気で感じ取れば理解できるものでした。

私は医療ミステリーや人の心の奥を書いた小説、王道と呼ばれる密室殺人などのカテゴリーが好きなんだけど今回のものは久方ぶりに良かったです。

流行りの小説を読んでいくタイプの人もいますが私はおもしろいと感じた作家の作品を網羅していくタイプなんですよね。今回の作品はこれからもっと読み込んでいきたいと思える作品でした。

 

人間はエゴの塊

当たり前かもしれないけど人間ってやっぱりエゴの塊なんだなと思った。自尊心を満たす為ならどんなことにも積極的になれるという登場人物が多かったです。一人一人の自尊心はもちろんバラバラなので人間関係にひずみができてしまうと感じました。

良い方向に展開されれば問題ないけど、エゴの強い人や取りつかれている人の周りはどうしても悪い方向に流れやすいですね。

小説の世界では人間のエゴに焦点を当てた作品の方が断然おもしろいです。

 

本日はブログを読んでいただき、ありがとうございました。

 

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