セミリタイアの労働割合と資産寿命の関係

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資産のみで生活をすべて賄える完全リタイアとは違いセミリタイアの場合は資産以外からの収入もある程度は必要になります。その収入も様々な形がありますがもっとも簡単で多くの人が選択するであろうアルバイトなどの労働が最初にあげられると思います。

また資産にもいろいろな形がありますが一般的な人がもっとも簡単にできるであろう株式投資、インデックス投資が資産の中心になりやすいと考えています。

インデックス投資とは便宜上ここでは先進国株式インデックスとさせていただきます。全世界株式やS&P500などの右肩上がりが想定されるものだと特に問題ないと考えています。

よくセミリタイアするのにどれぐらいの資産が必要かといわれることがありますが、私は生活費を基本としたプランを組むのが良いと考えているんですよね。

この記事では生活費に対してどのぐらいの資産でどのぐらいの割合の収入があればセミリタイア可能なのか検証してみます。

セミリタイアの労働割合と資産寿命

何を検証するのかというと次のようなことです。

「年間生活費のx倍の資産をx%運用して収入が年間生活費のx%の資産寿命」

実際に数字を当て込んでみますね。

年間生活費の12倍の資産を4%運用して収入が年間生活費の50~20%の資産寿命を求めてみます。

年間生活費240万(20万×12ヶ月)とすると、

生活費年利資産x倍資産
2404.00%12.002,880
収入1201089684726048
割合50%45%40%35%30%25%20%
1年2,8752,8632,8512,8392,8272,8152,803
2年2,8702,8462,8212,7972,7722,7482,723
3年2,8652,8282,7902,7532,7152,6782,640
4年2,8602,8092,7582,7072,6562,6052,554
5年2,8542,7892,7242,6592,5942,5292,464
6年2,8482,7692,6892,6092,5302,4502,371
7年2,8422,7472,6532,5582,4632,3682,273
8年2,8362,7252,6152,5042,3932,2832,172
9年2,8292,7022,5752,4482,3212,1942,067
10年2,8222,6782,5342,3902,2462,1021,958
11年2,8152,6532,4922,3302,1682,0061,844
12年2,8082,6282,4472,2672,0871,9061,726
13年2,8002,6012,4012,2022,0021,8031,603
14年2,7922,5732,3532,1341,9141,6951,475
15年2,7842,5442,3032,0631,8231,5821,342
16年2,7752,5132,2511,9901,7281,4661,204
17年2,7662,4822,1981,9131,6291,3441,060
18年2,7572,4492,1411,8341,5261,218910
19年2,7472,4152,0831,7511,4191,087755
20年2,7372,3802,0221,6651,308950593
21年2,7272,3431,9591,5761,192808425
22年2,7162,3051,8941,4831,072661250
23年2,7042,2651,8251,38694750768
24年2,6922,2231,7541,285816347-122
25年2,6802,1801,6811,181681181-318
26年2,6672,1361,6041,0725409-523
27年2,6542,0891,524959394-171-736
28年2,6402,0411,441841242-358-958
29年2,6261,9901,35571983-552-1,188
30年2,6111,9381,265592-81-754-1,427
31年2,5951,8831,171459-253-964-1,676
32年2,5791,8271,074322-431-1,183-1,935
33年2,5621,768973179-616-1,410-2,205
34年2,5451,70686830-808-1,647-2,485
35年2,5261,643759-125-1,009-1,893-2,776
36年2,5081,576645-286-1,217-2,148-3,080
37年2,4881,507527-453-1,434-2,414-3,395
38年2,4671,436404-628-1,659-2,691-3,723
39年2,4461,361276-809-1,894-2,979-4,063
40年2,4241,284143-997-2,137-3,278-4,418
41年2,4011,2035-1,193-2,391-3,589-4,787
42年2,3771,119-139-1,397-2,654-3,912-5,170
43年2,3521,032-288-1,609-2,929-4,249-5,569
44年2,326941-444-1,829-3,214-4,599-5,984
45年2,299847-606-2,058-3,510-4,963-6,415
46年2,271749-774-2,296-3,819-5,341-6,864
47年2,242647-949-2,544-4,140-5,735-7,330
48年2,212540-1,131-2,802-4,473-6,144-7,815
49年2,180430-1,320-3,070-4,820-6,570-8,320
50年2,147315-1,517-3,349-5,181-7,013-8,845

長くなってしまったので簡略化とグラフ化してみますね。

収入割合50%45%40%35%30%25%20%
収入1201089684726048
資産寿命50年以上50年以上41年34年29年26年23年

セミリタイア年齢と資産寿命

上記の検証で年間生活費240万(20万×12ヶ月)としましたが一般的にこれぐらいあれば何とか生活できると考えているのでこの数字をモデルケースとしてみました。

セミリタイアするのにお金は必要不可欠なものになりますがそのお金を貯めるためにはそれ相応の時間がかかりますよね。特別な事情(相続・ギャンブル・投資で一発など)を除けばおそらく早くて30代、たぶんセミリタイア資金が貯まるのが多い年代は40代ではないでしょうか。

45歳でセミリタイアしたとして資産寿命はどのぐらいが妥当かと考えたときに私は40年ぐらいではないかと感じました。つまり85歳までですね。

上記グラフを見てもらえれば一目瞭然ですが収入が多ければ多いほど資産寿命は延びます。しかしここでよく考えて欲しいのは「セミリタイア」ということなんですね。

セミリタイアの定義もいろいろとありますが私は資産と最低限の収入で自分の時間を増やしてやりたいことができる環境だと考えています。

そうした時にどのぐらいの収入ならばほど良いと言えるでしょうか?

収入割合50%45%40%35%30%25%20%
収入1201089684726048
資産寿命50年以上50年以上41年34年29年26年23年

こちらは上記表の抜粋ですが50%の120万をアルバイトで稼ごうとするとかなり厳しくないですか?できれば40~30%あたりが良い塩梅なのではないかと感じるのですがどうでしょう。

セミリタイア後にどのぐらいの年数働けばいいのか?

上記の検証では収入の割合を変化させて資産寿命を計算していますが、労働期間はどれぐらいでしょうか。もちろんずっと収入がある状態がいいわけですがアルバイトなどの労働を何十年も続けるのならセミリタイアしない方がいいかもしれません。

正社員を少し長めにして完全リタイアした方が精神的にもいいですから、アルバイトをするにしてもできれば短めにして完全リタイアにもっていきたいですよね。(アルバイトの仕事が好きでやるのは全然かまわないと思います)

45歳でセミリタイアしたとして年金受給の65歳までの20年間資産が保てるにはどのぐらい働けばいいのか上記の条件(年間生活費240万・資産12倍(2880万)・年利4%・収入96万(年間生活費の40%))で計算してみました。

労働期間→5年10年15年20年
1年2,8512,8512,8512,851
2年2,8212,8212,8212,821
3年2,7902,7902,7902,790
4年2,7582,7582,7582,758
5年2,7242,7242,7242,724
6年2,5932,6892,6892,689
7年2,4572,6532,6532,653
8年2,3152,6152,6152,615
9年2,1682,5752,5752,575
10年2,0142,5342,5342,534
11年1,8552,3962,4922,492
12年1,6892,2512,4472,447
13年1,5172,1012,4012,401
14年1,3371,9462,3532,353
15年1,1511,7832,3032,303
16年9571,6152,1552,251
17年7551,4392,0022,198
18年5451,2571,8422,141
19年3271,0671,6752,083
20年1008701,5022,022

ぎりぎりではありますが5年働けば資産寿命は20年あることになりました。数字上は45歳でセミリタイアして50歳からは完全リタイアできることが見て取れます。あとは年金受給額がどのぐらいかを確認して運用資産額や収入額、働く年数を個々に決めていけば自分に合ったセミリタイアプランができると思います。

おすすめのセミリタイアプラン

おすすめのセミリタイアプランといっても資産はあればあるほどいいですが、その場合は資産を構築するのにかなりの時間を要することになります。あまりに時間がかかり55歳でセミリタイアとかになるとちょっと時間的にもったいない気もするんですよね。

かといって資産額が少なすぎると心もとないですよね。先ほどの年間生活費の12倍というのはちょっと心配かなと感じます。

インデックス投資の出口戦略として4%ルールがありますが、こちらは年間生活費の25倍になりますがセミリタイアということで収入があることを考えれば過剰なのかもしれません。

45歳でセミリタイアすること考えると運用資産は年間生活費の15倍ぐらいが妥当だと思います。つまりこのようになります。

年間生活費240万・資産15倍(3600万)・年利4%・収入96万(年間生活費の40%)

この条件で先ほどと同じく労働期間を5~20年でシミュレーションしてみます。

労働期間5年10年15年20年
資産寿命28年33年38年43年

45歳から5年間働けば資産寿命は28年となりますのでそこそこ安心できると思います。

セミリタイアプランに余裕を持たせれば持たせるほど良いことはわかっていますが時間という資源は取り戻すことはできませんから、いろんな要素を考慮して自分に合ったプランを設計してみてくださいね。

コメント

  1. れくい より:

    良い記事をありがとうございます

    せっかくのセミリタイアですから働き過ぎたくはない
    そしてセミリタイアが遅すぎるのも勿体無いですし

    年金もらうまで逃げ切る考えは大事ですよね
    確か来年から年金の繰り上げ受給での減額率が下がるのでセミリタイアを早めれる人もいるか知れません

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