一般的には資産形成期から資産活用期に移行していきます。この流れは定年(60歳)まで働けば特に問題なく移行できるんですけどセミリタイアをしている場合はちょっと間に資産活用期へ向けての準備が必要だと感じています。
というのも定年まで働いていれば毎月のキャッシュフローはほぼ100%プラスになりますがセミリタイアの場合はそうもいかないことも多くなります。貯金やリスク資産の取り崩しが必要になるので労働等の収入を加味しながらバランスを取らないといけません。
私はインデックス投資をおすすめしていて自身も資産運用の中心はインデックス投資としています。資産形成期においてはバイアンドホールドが最適解となりますがこれはキャッシュフローが常にプラスを維持、もしくは豊富な貯金があることが前提となります。
その配分は各々に異なりますが私の場合は年間生活費の5年分の貯金をキープするように努めています。そうするとキャッシュフローがマイナスの時は貯金から補填するので減った分に応じてリスク資産を売却しなければなりません。
2022年1月現在では数年前からの株高が継続しています。あと数年、数十年この状況が続く可能性もありますが資産活用期が10年後ぐらいになればある程度準備しておいた方がいいことがあると感じます。
それが私の場合はリスク資産の現金化と株主優待銘柄の保有でした。
2021年の後半ぐらいから少しずついいなと感じる株主優待銘柄を保有するようにしてきました。株主優待目的で資産形成するのはあまりおすすめしませんが老後に向けた資産活用期を考えたときにふと思うことがあったんですよね。
ここであらかじめ申しておきますが今回の記事内容はまったく合理的ではありません。さりとて自分の感情を満たしていくこともありなんじゃないかと考えて記事を書くことにしました。
10年後の資産活用期への準備
私の場合は早くて5年後には資産活用期に入りますが感覚的に10年ぐらい前から準備した方がいいと考えています。その理由は株式相場の下げ相場は最長5年ぐらい続く可能性があるからです。将来的なことはわかりませんがこれはリーマンショックの自身の体験に基づいています。
だから10年前から準備を始めるとリスク資産の現金化と株主優待銘柄の保有をうまく調整できると感じます。
リスク資産の現金化
リスク資産と言っても様々なものがありますが当ブログはインデックス投資主体の資産運用をおすすめしているのでインデックス投資(投資信託)の売却方法を書きたいと思います。
インデックス投資の取り崩しでやってはいけないことはマイナスリターンの時に売却してしまうことです。リターンの起点をどこから取るかによってリターンの数字は違ってきますが資産活用期の準備段階としての起点は年初でいいと思います。これは単純に計算しやすいしわかりやすいからです。
リスク資産の現金化を考えた時にざっくり年初来+10%ごとに任意の金額を売却していけばその後の上昇も取り込みながら現金化していても問題ないであろうと考えています。任意の金額は各自で決めてもらえればいいですが私は100万円分取り崩そうと考えています。
仮に運用資産3000万、毎年リターン10%(毎年100万円分売却)として取り崩しありとなしで計算すると次のようになります。(税金は考慮していません)
取り崩し | あり | なし |
1年目 | 3,200 | 3,300 |
2年目 | 3,420 | 3,630 |
3年目 | 3,662 | 3,993 |
4年目 | 3,928 | 4,392 |
5年目 | 4,221 | 4,832 |
6年目 | 4,543 | 5,315 |
7年目 | 4,897 | 5,846 |
8年目 | 5,287 | 6,431 |
9年目 | 5,716 | 7,074 |
10年目 | 6,187 | 7,781 |
当然ですが取り崩しなしの方が資産が増えています。取り崩しありの10年目の6187万に取り崩し分1000万をプラスすると7187万となり差は約600万となります。
これだったら取り崩さずに運用しておいた方がいいと思いますよね。たしかに資産形成期がこの後も続いていくなら取り崩すのはナンセンスだと思います。しかし資産活用期が近づく中でこのように現金化しておくことは株価が暴落しても貯金が増えているので精神面でも安心できると考えています。
MSCI コクサイ・インデックス (KOKUSAI) (円)のリターンをmy indexから見てみます。


今回は毎年10%のリターンとしましたが実際にはこんなに好成績が続くはずもありません。絶好調と言われる直近10年の株式相場でも先進国株式のリターンは2015年と2018年はマイナスとなっています。
株式相場はみなさんご存知の通り上下に振れがありますよね。そして先進国株式の30年平均リターン+9.4%です。直近10年の平均リターンは+17.6%ですから今後10年はマイナスリターンの年が増える可能性が高いと考えています。
仮に2022~2031年の株式相場が直近10年のようなものになればそれはそれで資産が増えることになるのでありがたいですよね。
株主優待
はじめに株主優待でもらえるものは株を保有するリスクを考えると自分で買った方が基本的には安全だしお得になることが多いです。それでもリスクテイクして株主優待銘柄を保有するのには理由があります。それは「うれしい、楽しい」という感情を満たすことができるからです。
まったくもって非合理的ではありますがそれも人間というものでしょう。
ここで勘のいい方ならわざわざリスクテイクせずに優待クロスすればいいんじゃない?と考える方もいるでしょう。たしかにそういう方法もありますが老化してきたときに継続できるのかという問題が浮上してくると考えています。だから私は敢えてリスクテイクして現物保有した方が良いと思います。
また優待クロスは安く買い物をすることとほぼ同義なので長期的には現物保有の方がリターンが優れていることになると考えています。→優待クロスはお安く買い物する事と同義なので資産運用の中心には成り得ません
ただ非合理的とはいえ、生活コストを削減してくれる効果は多少なりともあります。そこで今回は私がどういった理由で株主優待銘柄を保有しているのかを保有銘柄をもとに解説していきます。
金券優待(クオカード・お米券・商品券・キャッシュバック)
保有銘柄ではハニーズHD(2792)・ニチリン(5184)・丸一鋼管(5463)・オーハシテク(7628)・イオン(8267)・イオンモール(8905)が金券優待にあたります。使用用途はクオカードはガソリン代、お米券は食料品や生活用品です。
カタログ優待
保有銘柄ではヒューリック(3003)ですね。カタログ優待の良い所は普段買わないようなものをセレクトできることです。
生活用品優待
保有銘柄では日本製紙(3863)・ライオン(4912)になります。特にライオンがお気に入りなのですが紙製品の多い日本製紙も重宝しています。
外食優待
吉野家HD(9861)のみとなります。たまに吉野家の牛丼食べたくなりませんか(笑)
株主優待の魅力
魅力の一つは「うれしい、楽しい」ということですね。その他には生活費削減が挙げられます。そして株主優待はだいたい決まった時期にくるのである意味定期便の役目も果たしています。生活用品優待のJTの真空パックのごはん、日本製紙のトイレットペーパー、ライオンのボディーソープなどは時期が近づくと買い控えたりしています。
特に生活用品は重いものだったり嵩張るものがあるので宅配便のように自宅に届けてもらえるのは老後を考えるととてもいいと思うんですよね。
また定期的に優待が届くことにより、カタログで選んだり封書の中身を確認したりと日常のちょっとした作業を増やすことでボケ防止にも一役買ってくれると感じています。
資産活用期に向けての準備 まとめ
・資産運用の中心はインデックス投資
・資産活用期10年前にはある程度のリスク資産を現金化することを検討
・株主優待は生活が制限されない程度に保有することで日常のスパイスになる
冒頭にも書きましたが今回の記事内容はまったく合理的ではありませんがひとつの方法としてこういう考え方もあるよという捉え方をしていただければ幸いです。
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