政府が「働き方改革」を推進していますがあなたの職場で実感はあるでしょうか?大企業ならば多少の変化はあるかもしれませんが余力のない中小企業になってくると何も変わらないのではないでしょうか?
同じようにここ数年で「多様な生き方」という言葉もよく聞くようになりました。しかしこちらも「働き方改革」同様にほとんど浸透していないと感じます。
「多様な生き方」が広がっていかないのは何故なんでしょうか?
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過去のロールモデルから脱却することができない
一昔前の人生とは高校・大学卒業後に就職して結婚して子供を育てて老後を迎えるというモデルが一般的でした。しかし晩婚化ということが叫ばれて久しいですが、生涯未婚の男女が増加しています。
参照:内閣府 http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2015/27webhonpen/html/b1_s1-1-3.html
こちらは内閣府の資料になりますが2010年時点で男性(20.14%)・女性(10.61%)が生涯未婚という統計が出ています。1985年までは男女共に生涯未婚率は5%未満でしたが1990年を境に男女ともに伸びています。
思い返してみれば30年前は結婚をしていない人って自分の周りにそんなに多くなかった気がします。1990年といえば私が高校を卒業したころですが10年経った1995年でもあまり感じませんでした。
しかしここ数年でぐんと結婚していない人の存在を身近に感じるようになりました。セミリタイアしている人の多くも独身です。また妻の友人なども未婚の方が多いです。
一応断っておきますが結婚した方がいいとは思っていません。結婚したい人はすればいいし、したくない人はしないでもいいでしょう。
これだけ未婚率が上昇しているということは一昔前のロールモデルはまったく当てはまらないということです。それでも過去のロールモデルに当てはめようというする人は一定数います。
この「一定数」というのは、ロールモデルで生きてきた人たち、つまり現在65~70歳以上の人です。みなさんご存知のように少子高齢化ですからまだまだこの世代のイメージや意見をいたるところでみることになります。
そうするとすでに破たんしてしまっているロールモデルもまだまだ現役でいけるんじゃないかと考える人も出てくるでしょう。またそうすることが安定して人生をいきる生き方だと感じる人もでてくるのも無理はありません。
多様な生き方とは現在のロールモデルから外れることである
30代だから結婚しよう、しておいた方がいい、しなければならないといった考え方はもう通用しません。また高校・大学を出たらすぐに働こう、どこかの企業に就職しようという考えもどんどん通用しなくなるんじゃないでしょうか。
個人がSNSで気軽に情報発信できるようになって既存の生き方とは違ったモデルがたくさんあることに気づかされます。子供に大人になったらなりたい職業のアンケートで「You Tuber」などが出てきていることも意識の変化を読み取ることができます。
昔は生き方、稼ぎ方といってもいいですが企業に属するという形でしか叶えることができませんでした。しかし今ではネットの普及とともに個人でお金を稼げるようになっている事実があります。
今ではまだまだ少数ですが今後はもっと多くの人が個人で稼ぐことができる時代が迫ってきていると感じています。
ひとえに「多様な生き方」といってもどんなものがあるのか、多くの人は知らずに生きていることでしょう。50年後にはもっと人生の選択肢は広がっているはずですが現在では親やその上の世代の意識があることから限られた選択肢を望む声がほとんどだと予想できます。
現在の30~50代は多様な生き方があると知りながらも、わが子にはやはり高校・大学を卒業したらどこかの企業に属して欲しいと考えていることが一般的です。例えば学歴社会である日本ではいい大学を出れば給料の高い企業に就職できる確率が高くなるので学業の成績が上がることに力を入れている親がたくさんいます。
しかしいくら子供がYou Tuberになりたいと言っても、その夢をかなえようとして協力してくれる親はあまりいないのではないでしょうか?
結局、多様な生き方があると知っている親でもやはり子供には企業に就職して欲しいという願望が強いということです。
こうなってくるとなかなか多様な生き方が世間に浸透してくることは望めません。
多様な生き方を知るには多様な文化にふれることが必要
セミリタイアというのも生き方のひとつですが日本ではまだまだ一般的ではありません。欧米ではセミリタイア(アーリーリタイア)はひとつの生き方として浸透しているようです。これは子供のころから親がそういう生き方をしているのをみて肌で感じているのでしょう。
この子供のころから感じるというのが大切だと考えます。そもそも子供のころは親の生き方がすべてといっても過言ではありません。その親が過去のロールモデルで生きていれば当然のように子供も真似をするでしょう。
だから「多様な生き方」を普及させるためには親世代が当たり前のように「多様な生き方」があるということを認識していないとダメだと思います。
そこで多くの文化にふれることで意識の変化が起こるのではないでしょうか。旅行にいって人生観が変わったという声もありますが大人になってからではやはり人間の本質的な部分は変わらないと感じます。
子供、少なくとも中学生(15歳以下)までに多様な文化を経験しておく必要があるでしょう。
そこで次のような政策を提案します。
小学生の夏休みを利用して国内の他県で生活
中学生の夏休みを利用して海外で生活
以上を義務教育に組み込む
コメント
普通に会社に働いて、中高年世代でセミリタイアの発想が浮かぶ人はまずいないような気がします。むしろ絶望を意味するようなイメージの方が強い。
外部的な要因により考えざるを得なくなったと言うのが多いのではないでしょうか?
ブログ村だと当たり前の価値観に思えてきますが、現在の会社などの環境で自発的に発想できるとはちょっと思えないです。
deefeさん
私もリアルでセミリタイアの発想が浮かぶ人はほとんどいないと思っています。
でも実際にはそういう生き方(その他の生き方も含む)をしている人もいるわけで、自分が知らないからその生き方はダメっていうことにはならないわけで、許容する人が増えればいいなと思います。
自分の知らないことイコールダメって考えの人は田舎ではかなり多い気がしますね。