貯蓄から投資へと舵を取りたい政府ですが現状をみればほとんど進んでいないという認識で間違いないでしょう。そもそも国が投資を促すということは自分のことは自分できちんとしてねというメッセージだと受け取ることができると思うのですがなかなか響きません。
それもそうですよね。リアルで投資の話が気軽にできるような環境でなければ投資というものが広がるはずもありません。
そこで今回は鳥取が先頭を切って投資教育を確立していけばいいんじゃないというお話です。
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金融教育がまったくなされない日本
欧米では社会に出るまでに金融教育があると聞いたことがあります。日本の現状はまったくそのような教育は行われていないようです。貯金こそがお金を貯める道であり、美徳であるという観念がまだまだ根強く残っていますよね。
このような状況を作り出しているのは金融教育をまったく行わない日本政府の意向なのでしょう。昨今では金融庁が貯蓄から投資へというスローガンを打ち出しましたがまったく投資という行動に流れていっていないように感じます。
投資だけでなく金融教育を行うと管理する側にとって都合の悪いことが起こるので意図的に教育していないと勘繰るのは邪推でしょうか。
金融知識は知っっておかないと損するばかり
現在の日本では資本主義国として貨幣経済が成り立っています。つまりお金というものを通して物やサービスを購入して利用することができます。お金をまったく使用しないでできることってあるんでしょうか?
仮にお金をまったく使用せずにできることがあるとしても、継続的に生きていくということは難しいと感じます。
生活する、生きていくのにお金は必ず必要になってきます。これほどまでに必要不可欠なお金のことに関する金融教育がなされていないので自分で知ろうとしない限りはずっと知らないままということになるでしょう。
金融知識というのは知っているか知らないかだけで大きな違いが生じます。スポーツのように理論はわかっていてもできる人とできない人が存在してしまうということにはなりません。金融知識は知らないとほぼ損することが決定してしまいますので、勉強しておくべきですね。
金融大国鳥取を目指そう
金融教育が広まらないのはこれまでの高度成長期の恩恵を受けてたいして知識がなくても乗り越えることができてきたからです。しかし今後は以前のような経済成長を見込める可能性は薄いのではないでしょうか。
経済成長がゼロになることはありませんが、その恩恵を受けることは少なくなりそうです。つまり所得にあまり反映されないということです。
このような状況の中、所得を増やすひとつとして投資をするということが挙げられます。日本ではリアルで投資をしている人と遭遇することはほとんどないと言っていいでしょう。しかし労働収入のみに頼っていてはじり貧になる人はかなりの数を占めると予想できます。
投資の最大の利点は自分が体を動かして必死に動かなくても金融資産を増加させてくれることにあります。体を動かして働くといっても限度がありますよね。
何故、投資が広まらないのかと考えてみると金融教育がなされていないということが真っ先に考えられます。そして身の回りに投資をしていると気軽に話せる環境がないことも大きいでしょう。
日本ではまだまだ投資というのはギャンブルだという認識が強いです。株で大損したという話ばかりが独り歩きしていることもありますし、金融の勉強をするといっても何をどうしたらいいのかすらわからない人は大勢います。
そこで鳥取では独自に金融教育を義務化してしまえばいいのではないでしょうか。
これまでお話しした通り、金融知識は絶対に知っておいた方が生きやすくなります。その知識を使いたくなかったり、使う必要がなければ使わなくてもまったく問題ありません。ただ知っていて知識を使わないことと知らなくて使えないことは大きな差があるということです。
金融教育義務化法案
それではどのような金融教育が必要でしょうか?金融知識といっても多岐にわたりますからすべてを教育できるわけではありません。基本的にこれだけは知っておいた方がよいということをピックアップして教育していくべきだと考えます。
インフレーション・デフレーション
投資が浸透しないひとつの理由として100円の価格がずっと同じ価値であると考えている人が多い気がします。投資をしていると価格はずっと変動しているわけですがこの変動することになれない為に価格が安定している貯金の方が安心できるのでしょう。
しかし100円価格は変わらなくても価値は変化しているわけです。目には見えませんがインフレが起これば100円で購入できていたものが購入できなくなりますよね。
私も投資を教えてほしいと過去に言われたことがあってインフレ・デフレのことを簡単に説明したのですが理解していない人は多かったです。
借金をすると借りたお金以上に返済しなければならない
奨学金をかかえて社会に出てから困る人が増加しているというニュースを一時期とりあげていたことがありました。奨学金といえば聞こえはいいですが借金と何ら変わりません。奨学金を借金と認識して借入した人はどれぐらいいるんでしょうね。
また住宅ローンやマイカーローンというローンという言葉も聞こえはいいですが借金に違いありません。奨学金を就学借金、ローンを借金と置き換えると心理的負担はぐっとあがるでしょう。そして十分に吟味してから決断できるでしょう。
また借金には金利がつくことがほとんどですから実質借り入れたお金以上を返済することになります。金利が付くことによって最終的にどれぐらいのお金を返済しなければならないか考えるべきです。
投資とはお金に働いてもらうこと
先ほども言いましたが自分で働くには限度があります。その限られた時間の中で多くのお金を手にできる人はごくわずかです。多くの人は40年いや寿命が延びている現在ではもっと長い期間働いてお金を手に入れなければなりません。
そこで自分以外の働き手として投資をする必要が出てきます。高度経済成長期のときは給料もどんどん増えていきましたので投資をしなくても自分の人生に必要なお金を労働収入のみで賄えることができました。
しかし今後は労働収入のみで人生に必要なお金を準備するには厳しい展開が待っていると考えています。
投資は自分にあった枠組みをつくればあとは自然に働いてくれます。こういった投資の役割を勉強しておいて損はありません。
列挙していけばキリがありませんが、金融教育のキモはこれからは投資をしていかないとお金は増えていきませんということと、早い段階ではじめた方が効果が大きいですということを教えていくべきでしょう。
コメント
何も知らない人に金融リテラシーを説くだなんて、かかる労力を想像しただけで既に疲れます(苦笑)
Yuiさん
そうですね^^;
欧米では小さいころから金融教育というものがあるらしいので、日本にも導入されればいいなと思います。